「結婚が決まったのに、なぜか不安で胸がいっぱい…これって普通のこと?」
結婚を控えた女性の中には、こんな思いを抱える方も少なくありません。幸せなはずの結婚式を前に、急に不安になったり落ち込んだりする現象。それが「マリッジブルー」です。
今回は、そんなマリッジブルーについて、以下のポイントを中心に詳しくお伝えしていきます。
これから結婚する方はもちろん、すでに結婚生活を送っている方にとっても参考になる情報をお届けします。ぜひ最後までお読みください!
まず、マリッジブルーの基本的な定義と、一般的にみられる症状についてお話ししていきます。
マリッジブルーとは、結婚式の前後に訪れる心理的な落ち込みや不安定な状態のことを指します。「結婚」という人生の大きな節目を前に、様々な不安や戸惑いを感じることは珍しくありません。
具体的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
これらの症状は人によって程度や現れ方が異なりますが、多くの場合、結婚式の2、3ヶ月前から式後しばらくの間続くことがあります。
実際、ある調査によると、結婚を控えた女性の約70%がマリッジブルーを経験するとされています。つまり、あなたが今マリッジブルーに悩んでいるとしても、決して珍しいことではないのです。
続いては、マリッジブルーの主な特徴を5つ詳しく見ていきましょう。これらの特徴を知ることで、自分の状態をより客観的に把握できるようになります。
マリッジブルーの最も顕著な特徴は、急な気分の変化です。
結婚式の準備に胸を躍らせていたかと思えば、突然不安に襲われる。幸せな気分でいたのに、理由もなく涙が出てくる。このように、感情が大きく揺れ動くのがマリッジブルーの特徴です。
心理学者のジョン・ゴットマン博士は、「人生の大きな変化に直面したとき、心理的なバランスが崩れやすくなる」と指摘しています。結婚というライフイベントは、まさにそのような大きな変化の一つと言えるでしょう。
二つ目の特徴は、将来への不安です。
「本当にこの人と上手くやっていけるだろうか」
「子育てはできるだろうか」
「仕事と家庭の両立ができるだろうか」
こうした漠然とした不安が、頭の中をぐるぐると巡ることがあります。特に、共働きを考えている場合や、遠距離恋愛から結婚に踏み切る場合などは、より強い不安を感じやすいかもしれません。
ただし、こういった不安を感じること自体は決して悪いことではありません。むしろ、将来への真剣な思いの表れとも言えるのです。
三つ目の特徴は、自己否定的な思考に陥りやすくなることです。
「私には結婚する資格があるのだろうか」
「相手の家族に受け入れてもらえるだろうか」
「良い妻になれるだろうか」
このように、自分自身を否定的に捉えてしまう傾向が強くなります。こうした思考は、単なる不安というよりも、自尊心の低下につながる可能性があるため、注意が必要です。
心理カウンセラーの佐藤美樹さん(仮名)は、「自己否定的な思考に陥ったときこそ、自分の長所や、これまでの人生で乗り越えてきた困難を思い出すことが大切」とアドバイスしています。
四つ目の特徴は、些細なことでイライラしたり、パートナーとの口論が増えたりすることです。
例えば、結婚式の準備を巡って意見が合わない、家事の分担で折り合いがつかないなど、普段なら大きな問題にならないようなことでも、ストレスを感じやすくなります。
これは、結婚というプレッシャーや不安が、日常生活の中で別の形で表出している可能性があります。パートナーとの関係性を見直す良い機会と捉え、冷静に向き合うことが大切です。
五つ目の特徴は、身体症状の出現です。
マリッジブルーは心理的な現象ですが、それが身体に影響を及ぼすことがあります。具体的には以下のような症状が見られることがあります。
これらの症状が続く場合は、単なるストレスだけでなく、他の健康問題が隠れている可能性もあります。心配な場合は、医療機関での受診を検討してみてください。
以上、マリッジブルーの5つの主な特徴をご紹介しました。これらの特徴のうち、いくつかが当てはまるからといって、必ずしもマリッジブルーであるとは限りません。しかし、自分の状態を客観的に見つめ直す良いきっかけになるでしょう。
ここまでマリッジブルーの定義や特徴について見てきました。では、なぜマリッジブルーは起こるのでしょうか。ここでは、その主な原因について探っていきます。
マリッジブルーの最も大きな原因の一つが、結婚に伴う生活環境の変化です。
結婚は、それまでの生活スタイルが大きく変わる人生の転機です。例えば、以下のような変化が挙げられます。
これらの変化は、喜ばしいものである一方で、大きなストレス要因にもなり得ます。環境の変化に適応するには時間がかかるため、その過程でマリッジブルーが生じることがあるのです。
結婚は、新たな責任が生じるイベントでもあります。
「妻として」「夫として」の役割を担うことになり、家庭を築き上げていく責任を感じ始めます。また、子育てを視野に入れている場合は、親としての責任も意識し始めるでしょう。
こうした責任の増大は、時として重圧となり、不安や戸惑いを引き起こす原因となることがあります。
三つ目の原因として、理想と現実のギャップが挙げられます。
多くの人は、結婚生活に対して何らかの理想像を抱いています。しかし、実際の結婚生活は、必ずしもその理想通りにはいかないものです。
例えば、以下のようなギャップを感じることがあります。
これらのギャップに直面したとき、失望や不安を感じ、マリッジブルーにつながることがあります。
結婚前は「独身の自由」を謳歌していた人にとって、結婚による自由の制限を感じることがあります。
例えば、以下のような点で自由の喪失感を覚えることがあるでしょう。
もちろん、結婚後も自由な時間は確保できますが、それまでとは異なる調整が必要になります。この変化に戸惑いを感じ、マリッジブルーの原因となることがあるのです。
周囲からのプレッシャーも無視できない原因の一つです。
「早く子供を」という親からの期待や、「結婚したら丸くなった?」という友人からの冗談めいた質問。こうした何気ない言葉が、プレッシャーとなることがあります。
また、SNSなどで見る他の人の「幸せそうな結婚生活」と自分の状況を比較してしまい、焦りや不安を感じることもあるでしょう。
以上、マリッジブルーの主な原因を5つ挙げてみました。これらの原因は、人それぞれで異なります。自分にとってどの要因が強く影響しているのか、冷静に見つめ直してみることが大切です。
そうすることで、より効果的な対処法を見出すことができるでしょう。
ここまで、マリッジブルーの特徴や原因について詳しく見てきました。では、実際にマリッジブルーに悩んでいる場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
ここでは、マリッジブルーへの効果的な対処法を7つご紹介していきます。
まず最も重要なのが、パートナーとの率直な対話です。
自分の不安や悩みを隠さず、パートナーに打ち明けてみましょう。同時に、パートナーの気持ちにも耳を傾けることが大切です。お互いの思いを共有し、理解し合うことで、二人で問題に向き合うことができます。
コミュニケーションの専門家である田中誠子さん(仮名)は、「結婚前後の対話は、将来の夫婦関係の基礎を築く重要な機会」と指摘しています。
対話の際は、以下のポイントを意識してみてください。
これらを心がけることで、より建設的な対話が可能になるでしょう。
二つ目の対処法は、自分なりのストレス解消法を見つけることです。
運動、趣味、瞑想、友人とのおしゃべりなど、自分に合ったリラックス方法を見つけ、定期的に実践することが大切です。
特に、体を動かすことは効果的です。適度な運動は、ストレス解消だけでなく、心身のバランスを整える効果があります。ヨガやピラティス、ウォーキングなど、自分に合った運動を見つけてみましょう。
結婚準備に追われる日々の中でも、自分のための時間を確保することが重要です。
例えば、以下のような自己ケアの時間を設けてみてはいかがでしょうか。
こうした時間を定期的に設けることで、心にゆとりが生まれ、ストレスの軽減につながります。
四つ目の対処法は、周囲のサポートを積極的に受け入れることです。
家族や友人、同僚など、信頼できる人に悩みを打ち明けてみましょう。客観的な意見をもらうことで、新たな視点が得られたり、自分では気づかなかった解決策が見つかったりすることがあります。
また、同じ境遇の人と話をすることも効果的です。例えば、結婚準備中の友人や、最近結婚した先輩など、似た経験をしている人との会話は大きな励みになるでしょう。
心理カウンセラーの鈴木啓子さん(仮名)は、「悩みを一人で抱え込まず、周囲に助けを求めることは、精神的な健康を保つ上で非常に重要」と話しています。
五つ目の対処法は、結婚の本質的な意味を改めて考え直すことです。
なぜ結婚を決めたのか、パートナーのどんなところに惹かれたのか、二人でどんな未来を描いているのか。こうした根本的な問いに向き合うことで、現在の不安や迷いを乗り越えるヒントが見つかるかもしれません。
具体的には、以下のような質問に答えてみるのもよいでしょう。
これらの問いに誠実に向き合うことで、結婚への決意を新たにし、前向きな気持ちを取り戻せる可能性があります。
六つ目の対処法として、必要に応じて専門家のサポートを受けることをおすすめします。
カウンセラーや心理療法士などの専門家は、客観的な立場から適切なアドバイスを提供してくれます。特に、マリッジブルーの症状が長期化したり、日常生活に支障をきたしたりする場合は、専門家への相談を検討してみてください。
最近では、オンラインカウンセリングサービスも充実しています。自宅にいながら気軽に相談できるため、忙しい結婚準備の合間にも利用しやすいでしょう。
結婚後の新しい目標や楽しみを見つけることも効果的です。
例えば、以下のようなことを考えてみるのはいかがでしょうか。
こうした前向きな目標を持つことで、結婚後の生活をより具体的にイメージでき、不安を軽減できる可能性があります。
以上、マリッジブルーへの7つの効果的な対処法をご紹介しました。これらの方法を組み合わせて、自分に合ったアプローチを見つけていくことが大切です。
マリッジブルーは決して珍しいものではありません。むしろ、新しい人生のステージに進むための自然な過程と捉えることができます。この経験を通じて、自己理解を深め、パートナーとの絆を強めていくことができるでしょう。
ここまで、マリッジブルーの特徴や原因、そして対処法について詳しく見てきました。最後に、マリッジブルーを乗り越えた先にある幸せな結婚生活について考えてみましょう。
マリッジブルーは確かに辛い経験かもしれません。しかし、この経験を通じて得られるものも多いのです。
マリッジブルーを二人で乗り越えることで、パートナーとの絆がより深まります。互いの弱さや不安を共有し、支え合うことで、より強い信頼関係を築くことができるでしょう。
マリッジブルーは、自分自身と向き合う良い機会でもあります。自分の価値観や人生観を見つめ直すことで、より深い自己理解につながります。
パートナーとの対話を重ねることで、コミュニケーション能力が向上します。これは、結婚生活だけでなく、社会生活全般においても大きな資産となるでしょう。
マリッジブルーを乗り越える過程で、問題に向き合い解決する能力が磨かれます。この経験は、将来直面するかもしれない様々な困難を乗り越える力となります。
不安や迷いを経験することで、逆説的に幸せを感じる感度が高まります。些細な日常の幸せに気づき、感謝する心が育つでしょう。
結婚生活研究者の高橋真理子さん(仮名)は、「マリッジブルーの経験は、より深い愛情と理解に基づいた結婚生活への第一歩となる」と語っています。
ここまで、マリッジブルーについて詳しく見てきました。改めて、主なポイントをまとめてみましょう。
マリッジブルーは、決して特別なことや恥ずかしいことではありません。新しい人生のステージに進む上での、自然な心の揺れ動きなのです。
もし今、マリッジブルーに悩んでいるのであれば、ぜひ勇気を出してパートナーや周囲の人に相談してみてください。そして、この経験を通じて得られるものに目を向け、前を向いて歩んでいってください。
結婚生活は、喜びも悲しみも、すべてを含めた人生の素晴らしい旅路です。マリッジブルーを乗り越えた先には、きっと素敵な未来が待っているはずです。幸せな結婚生活に向けて、一歩一歩進んでいきましょう!